OBS設定⑧:Stream Deckの活用方法(VTuber配信向け)
ElgatoのStream Deckの基本、OBS Studioプラグインでの連携、シーン切り替え・ミュート・BGM/SE・VTube Studioの表情切り替え・Xへの告知・コメント欄の表示切替などVTuber配信で便利なボタン例、物理の機器が無い人向けの代わり(Stream Deck Mobile、Touch Portal)をまとめます。
OBS設定シリーズ
- OBSのインストールと最初の設定
- 画面の映し方と録画の設定
- アバター(Live2D・3D)をOBSに映す
- マイクの設定
- BGMとSEの流し方
- 理想の音量バランス
- シーンとオーバーレイの作り方
- Stream Deckの活用方法(この記事)
配信中は、シーンの切り替え、マイクのミュート、効果音、アバターの表情など、操作することがたくさんあります。キーボードのホットキーでもできますが、どのキーに何を入れたか覚えきれなくなりがちです。
Stream Deck(ストリームデッキ) は、Elgato(エルガト)が出している、ボタンに好きな操作を割り当てられる機器です。ボタン1つ1つが小さな画面になっていて、アイコンや文字を表示できるので、「どのボタンが何か」がひと目で分かります。
※ 機種・価格・プラグインは、2026年10月7日時点で Elgato の公式サイトと Elgato Marketplace で確認した内容です。価格は変わることがあるので、購入前に公式サイトで確認してください。
Stream Deckの機種
| 機種 | ボタン | 公式ストアの価格(税込) | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| Stream Deck Mini | 6キー | 10,480円 | まず試したい人 |
| Stream Deck Neo | 8キー | 14,980円 | 必要最低限でよい人 |
| Stream Deck(15キー) | 15キー | 24,180円 | いちばん標準的。迷ったらこれ |
| Stream Deck + | 8キー+ダイヤル4つ+タッチストリップ | 34,480円 | 音量をダイヤルで調整したい人 |
| Stream Deck XL | 32キー | 40,980円 | ボタンをたくさん並べたい人 |
ほかに、より大きな「Stream Deck + XL」(59,980円)などもあります。
ボタンが少ない機種でも、フォルダ(ボタンを押すと別のボタン一覧に切り替わる)やページを使えば、たくさんの操作を入れられます。VTuberの配信なら、まずは15キーの標準モデルか、ダイヤルで音量を調整できる Stream Deck + が使いやすいでしょう。
準備:Stream Deckアプリを入れる
- Elgato の公式サイト(https://www.elgato.com/)から「Stream Deck」アプリをダウンロードして入れます
- Stream Deck本体をパソコンにつなぎます
- アプリを開くと、画面の左側にボタンの配置、右側に「アクション」(ボタンに割り当てられる操作)の一覧が表示されます
- 右側のアクションを、左側のボタンに ドラッグ&ドロップ して割り当てます
- ボタンを選ぶと、下に設定欄が出ます。アイコンや表示する文字(タイトル)もここで変えられます
OBSとつなぐ(OBS Studioプラグイン)
OBSを操作するには、Elgato 公式の 「OBS Studio」プラグイン を使います。無料です。
- Stream Deckアプリの「プラグイン」(または Elgato Marketplace:https://marketplace.elgato.com/)で「OBS Studio」を検索して入れます(Stream Deck 6.9 以降、Windows・Mac対応)
- OBSを起動しておきます
- 右側のアクション一覧に「OBS Studio」の項目が増えるので、使いたい操作をボタンにドラッグします
OBS Studioプラグインで使える主な操作:
- 配信まわり:配信の開始・停止、録画の開始・停止、録画の一時停止、仮想カメラ、リプレイバッファ、リプレイの保存、スタジオモード、チャプターマーカー、スクリーンショット
- シーンとソース:シーンの切り替え、シーンコレクション、プロファイル、ソースの表示・非表示、フィルタのオン・オフ、トランジション
- 音声:ミュート、メディアの再生・停止、音声ミキサーの音量
ボタンには今の状態(配信中か、ミュート中かなど)が表示されるので、「ミュートしたまま話していた」を防げます。
つながらないとき:OBSを先に起動してから Stream Deckアプリを開き直します。それでも「OBSを起動してください」のような表示が消えない場合は、OBSの ツール → WebSocket サーバー設定 で「WebSocketサーバーを有効にする」にチェックが入っているか確認してみてください(接続方式はプラグインのバージョンによって異なることがあります)。
VTuber配信で便利なボタン例
ここからは、実際にボタンに入れておくと便利な操作の例です。
1. シーン切り替え
OBS Studio → シーン のアクションを、待機・雑談・ゲーム・休憩・終了のシーンごとに1つずつ置きます。シーンの作り方は⑦の記事を参照してください。
ボタンのアイコンに、それぞれのシーンのサムネイルや文字(「待機」「休憩」など)を入れておくと、押し間違いを防げます。
2. マイクのミュート
OBS Studio → ミュート のアクションで、マイクの音声ソースを選びます。押すたびにミュートとミュート解除が切り替わり、ボタンの表示も変わります。
一番押しやすい場所(右下の角など)に置いておくのがおすすめです。
3. BGMを流す・止める
- OBS Studio → メディア のアクションで、BGMのソースを選び、再生・停止を切り替えます
- Stream Deck + なら、ダイヤルに 音声ミキサーの音量 を割り当てると、回すだけでBGMやゲーム音の音量を変えられます
BGMの入れ方は⑤の記事を参照してください。
4. SE(効果音)を鳴らす
- OBSの中にSEのソースを用意し(⑤の記事参照)、OBS Studio → メディア または ソース(表示・非表示)のアクションで鳴らします
- 「拍手」「ドラムロール」「チーン」など、よく使う効果音を1つのフォルダにまとめておくと、効果音パッドのように使えます
5. VTube Studioの表情を切り替える
VTube Studio の公式ガイドで紹介されている 「VTube Studio」プラグイン(作者:Cazzar、Elgato Marketplace で配布)を使うと、Stream Deck から VTube Studio を操作できます。VTube Studio のホットキー(表情の切り替え、アイテムの表示、モデルの変更など)をボタンに割り当てられます。
- Stream Deckアプリの「プラグイン」(または Elgato Marketplace)で「VTube Studio」を検索して入れます
- VTube Studio 側で、プラグイン(外部アプリ)からの接続を許可します。初めてつなぐときは、VTube Studio の画面に許可を求める表示が出るので、許可します
- VTube Studio の中で、表情ごとのホットキー(例:笑顔、怒り、泣き)を作っておきます
- Stream Deck のボタンに VTube Studio のアクションを置き、使うホットキーを選びます
ボタンのアイコンを表情のスクリーンショットにしておくと、どの表情か分かりやすくなります。
6. Xで配信開始を告知する
Stream Deck の標準アクションにある Website(ウェブサイトを開く)を使うと、ボタン1つでXの投稿画面を開けます。
- Website のアクションをボタンに置きます
- URLに、次のような形のものを入れます(文章の部分は、URLで使える形に変換されたものを入れます)
https://x.com/intent/tweet?text=(告知の文章)
- ボタンを押すと、文章が入った状態でXの投稿画面が開くので、配信のURLを足して投稿します
この方法なら、投稿ボタンは自分で押すので、間違って投稿してしまう心配がありません。Multi Action(マルチアクション)を使うと、「配信開始」と「告知画面を開く」を1つのボタンでまとめて実行することもできます。
7. コメント欄の表示・非表示
OBS Studio → ソース のアクションで、コメント欄(ブラウザソース)を選ぶと、押すたびに表示・非表示を切り替えられます。ゲームの大事な場面でコメント欄を隠したいときに便利です。同じように、吹き出しや感情エフェクト、「休憩中」の文字なども切り替えられます。
ボタン配置の例(15キーの場合)
| 1列目 | 2列目 | 3列目 | 4列目 | 5列目 |
|---|---|---|---|---|
| 待機 | 雑談 | ゲーム | 休憩 | 終了 |
| 表情:笑顔 | 表情:驚き | 表情:泣き | 表情:怒り | SEフォルダ |
| 配信開始 | 録画開始 | X告知 | コメント欄 | マイクミュート |
上の段に「シーン」、真ん中に「演出」、下の段に「配信の操作」とまとめると、配信中に迷いにくくなります。配信開始・終了のボタンは、間違って押さない位置 に置きましょう。
機器が無い人向けの代わり
Stream Deck Mobile(スマホ・タブレット)
Elgato 公式の Stream Deck Mobile アプリを使うと、スマホやタブレットを Stream Deck の代わりにできます。
- iPhone・iPad・Android に対応しています
- 6キーまでは無料 で使えます。有料の Pro にすると、最大64キーまで増やせ、背景やレイアウトも変えられます(Pro の料金は、アプリ内で確認してください)
- パソコンに Stream Deckアプリを入れ、スマホのアプリとペアリングして使います。無料版でも、OBS Studioプラグインなどのプラグイン、フォルダ、ページ、プロファイルが使えます
まず Stream Deck Mobile の無料版で、自分がどんなボタンを使うか試してから、本体を買うかどうか決めるのもおすすめです。
Touch Portal(タッチポータル)
Touch Portal(https://www.touch-portal.com/)は、スマホやタブレットをボタンパッドにするアプリです。Windows・Mac のパソコンと、iPhone・Android で使えます。
- 無料版は、ページ数やボタンの数などに制限があり、OBSの操作も使えません
- 有料の Pro 版(買い切り。スマホのアプリストアで購入)にすると、ページやボタンを増やせ、OBSの操作などの機能も使えるようになります。無料版と Pro 版でできることの細かい違いは、公式サイトで確認してください
- VTube Studio を操作するためのプラグイン(TP_VTS、作者:Wiccy)も、VTube Studio の公式ガイドで紹介されています
キーボードのホットキー
機器もアプリも使わない場合は、OBSのホットキーでも同じことができます(④の記事、⑤の記事参照)。使っていないテンキーにシーン切り替えやSEを割り当てるだけでも、かなり操作しやすくなります。
まとめ
- Stream Deck は、ボタンにOBSなどの操作を割り当てられる機器。迷ったら15キーの標準モデル
- OBSとは公式の「OBS Studio」プラグイン(無料)でつなぐ
- シーン切り替え・ミュート・BGM/SE・表情・告知・コメント欄の切り替えをボタンにまとめると、配信中の操作がぐっと楽になる
- まずは Stream Deck Mobile の無料版(6キー)で試すのもおすすめ
次に読む
これでOBS設定シリーズはひと通り終わりです。最初から見直したい方は、①の記事に戻ってください。