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配信の素材・音

OBS設定⑥:理想の音量バランス(声・BGM・ゲーム音・SEの目安)

OBSの音声ミキサーのメーターの読み方と、声・BGM・ゲーム音・SEの音量の目安を、理由とあわせて説明します。YouTubeの音量の自動調整、録画して聞き直す確認方法、よくある失敗も。

OBS設定シリーズ

  1. OBSのインストールと最初の設定
  2. 画面の映し方と録画の設定
  3. アバター(Live2D・3D)をOBSに映す
  4. マイクの設定
  5. BGMとSEの流し方
  6. 理想の音量バランス(この記事)
  7. シーンとオーバーレイの作り方
  8. Stream Deckの活用方法

「BGMが大きくて声が聞こえない」「ゲーム音が小さくて臨場感がない」「急に叫んで音が割れた」。配信の音の悩みは、ほとんどが音量のバランスで解決できます。

この記事では、OBSの音声ミキサーの見方と、声・BGM・ゲーム音・SEをどれくらいの大きさにすればよいかの目安を説明します。

※ 2026年10月7日時点のOBS 32.2.2(Windows版)で確認しています。数値は「目安」です。最後は録画して、自分の耳で確かめてください。

音声ミキサーのメーターの読み方

画面下の 音声ミキサー には、音の入り口(マイク、デスクトップ音声、BGMなど)ごとにメーターが並んでいます。

dB(デシベル)とは

メーターの数字は dB(デシベル) という音の大きさの単位です。OBSでは 0dBが一番大きい(これ以上は音が割れる) 値で、マイナスの数字が大きくなるほど小さい音になります。

  • 0dB:上限。ここに届くと音が割れて「バリッ」とした音になります
  • -6dB:かなり大きい
  • -20dB:控えめ
  • -60dB:ほぼ無音

6dB下がると、音の波の大きさはだいたい半分になります。「-6dB」と「-12dB」は、数字の差以上に大きさが違うと覚えておきましょう。

3つの色の意味

OBSのメーターは、大きさによって色が変わります(OBSの設定画面にある色の範囲より)。

色 範囲 OBSの公式ガイドでの説明
緑 -60〜-20dB BGMや通知音(アラート)など、声以外のものはここに収める
黄 -20〜-9dB 声は黄色の上のほうに。ゲーム音などは黄色の下のほう
赤 -9〜0dB 音割れに近い範囲。声の山が赤の入り口に少し届くくらいはよい

メーターには、濃い色の「今の大きさ」と、少し遅れて下がっていく細い線(ピーク=直近の一番大きかった値)があります。音量を合わせるときは、この「ピーク」を見ます。

スライダーとメーターの関係

各列のスライダー(つまみ)を動かすと、OBSに入ってきた音をどれくらい配信に流すかが変わります。メーターはスライダーを通したあとの大きさを表示します。

OBSの公式ガイドでは、音量はまず元(機器やソフト)で合わせ、OBSのスライダーは最後の微調整に使うよう案内されています。たとえば、ゲーム音が大きすぎるなら、まずゲーム内の音量設定で下げ、それでも合わないときにOBSのスライダーで調整します。

それぞれの音量の目安

音 ピークの目安 メーターの色
声(マイク) -10〜-6dB 付近 黄の上のほう〜赤の入り口
ゲーム音 -20〜-15dB 付近 黄の下のほう
SE(効果音) -20〜-12dB 付近 緑の上〜黄
BGM -30〜-20dB 付近 緑

声:-10〜-6dB 付近

配信の主役は声です。いちばん大きく、はっきり聞こえる必要があります。

  • OBSの公式ガイドでも、声は黄色の上のほうに置き、山が赤の範囲の入り口に届くくらいがよいとされています(黄と赤の境目が -9dB です)
  • 0dBに届くと音が割れるので、笑い声や叫び声のために余裕(-6dBから0dBまでの間)を残しておきます
  • ④の記事のコンプレッサーで声の大小をそろえ、リミッター(-3dB前後、目安)で音割れを防いでおくと、この範囲に収まりやすくなります

BGM:声より十分小さく(-30〜-20dB 付近)

BGMは「話していないときに、なんとなく聞こえる」くらいが目安です。

  • OBSの公式ガイドでも、BGMは緑の範囲に収めるよう案内されています(緑の上限は -20dB)
  • 声のピークが -8dB前後なら、BGMはそれより 15〜20dB くらい小さい(目安)と、声に重なっても言葉が聞き取れます。6dBで約半分なので、15〜20dB下げると、波の大きさは声のおよそ5分の1〜10分の1になります
  • 歌が入った曲(ボーカル入り)は、声とぶつかって聞き取りにくくなるので、配信中は歌のない曲(インスト)がおすすめです

ゲーム音:-20〜-15dB 付近

ゲーム音は、声とBGMの間くらいにします。

  • 公式ガイドでは「ゲーム音などは黄色の下のほう」とされています
  • 爆発音や戦闘のBGMなど、ゲーム音は急に大きくなることがあります。静かな場面で合わせると、戦闘中にうるさくなりがちなので、一番うるさい場面で声が聞こえるか を確認して合わせます
  • ゲームによっては、ゲーム内の設定で「BGM」「効果音」「ボイス」を別々に変えられます。ゲームのBGMを下げると、実況の声が聞こえやすくなります

SE(効果音):-20〜-12dB 付近

  • 鳴った瞬間に「おっ」と気づける大きさにしつつ、声より大きくならないようにします
  • 公式ガイドでは、通知音(アラート)も緑の範囲に置くよう案内されています。視聴者に何度も鳴る通知音は、控えめにしておくと疲れにくいです
  • 効果音ファイルごとに元の音量がばらばらなことが多いので、1つずつ鳴らして、ミキサーで確認しながらそろえます

話すときだけBGMを下げる(ダッキング)

ダッキングは、声が入ったときだけBGMを自動で小さくする方法です。コンプレッサーの「サイドチェイン」という機能を使います。

  1. 音声ミキサーのBGMの列で、名前の部分をクリック(または列を右クリック)→ フィルタ を開きます
  2. 「音声フィルタ」の + → コンプレッサー を追加します
  3. 「サイドチェイン/ダッキングソース」で、自分のマイクを選びます
  4. OBSの公式ガイドにある、ダッキングの出発点の値を入れます
項目 値
比率 32:1
しきい値 -36dB
アタックタイム 100ms
リリースタイム 600ms
出力ゲイン 0dB

しきい値で下げ方の強さ、アタックタイムとリリースタイムで下がる・戻る速さが変わります。BGMの戻りが早すぎて「うねる」感じがするなら、リリースタイムを長くします。

YouTubeの音量の自動調整(ラウドネス)について

YouTubeでは、動画ごとの音量の差をならすため、大きすぎる音が自動で小さくされて再生される(ラウドネスノーマライゼーション) ことが知られています。ただし、YouTubeのヘルプにはこの仕組みの詳しい説明はありません(ヘルプにあるのは、アプリで小さい音と大きい音の差をならす「一定音量」という、視聴者側でオン・オフできる別の機能の説明です)。

  • 動画を右クリック →「詳細統計情報」を開くと、「content loudness」という項目で、その動画がどれくらい下げられているかを確認できることがあります
  • 一般的には、-14 LUFS(LUFSは、人の耳の感じ方に近い「平均の音の大きさ」の単位)前後を基準に調整されていると言われますが、YouTubeは公式に数値を公表していません。目安として考えてください

つまり、全体の音を無理に大きくしても、YouTube側で下げられてしまうことが多い ということです。音を大きくしようとして音割れさせるより、

  • 声をはっきり、音割れなく
  • BGMやゲーム音は、声より小さく

というバランスのほうが、聞きやすい配信になります。

録画して聞き直す(いちばん確実な確認方法)

OBSのメーターは目安です。実際にどう聞こえるかは、録画して聞き直す のが一番確実です。

  1. 本番と同じシーン・同じBGM・同じゲームを用意します
  2. 「録画開始」を押して、5分くらい 本番のつもりで話します。普通に話す、笑う、大きな声を出す、黙る、ゲームの一番うるさい場面、SEを鳴らす、を一通り入れます
  3. 録画を止め、ファイル → 録画を表示 で保存先を開いて再生します
  4. 次の3つの環境で聞いてみます
    • ヘッドホン(細かい雑音やバランスの確認)
    • スマホのスピーカー(視聴者に一番多い環境。小さなスピーカーでも声が聞こえるか)
    • 音量を小さめにした状態(BGMが声を邪魔していないか)
  5. 気になったところをOBSで直して、もう一度録画します

YouTubeなら、限定公開でテスト配信して、アーカイブをスマホで聞くのもおすすめです。

よくある失敗

  • BGMが大きすぎる:自分はBGMをモニタリングしていないので、気づかないことが多い失敗です。録画で必ず確認しましょう
  • 声が二重に聞こえる・エコーがかかる:「グローバル音声デバイス」と「音声入力キャプチャ」の両方に同じマイクが入っている、または、スピーカーの音をマイクが拾っている可能性があります
  • ゲーム音が二重になる:「デスクトップ音声」と、ゲームキャプチャの「音声をキャプチャ」や「アプリケーション音声キャプチャ」の両方でゲーム音を取り込んでいる可能性があります。どちらかをミュートします
  • 通話相手の声が入らない・大きすぎる:Discordなどの通話音は、通常は「デスクトップ音声」に入ります。相手ごとの音量はDiscord側で調整します
  • ミュートしたまま配信していた:音声ミキサーのマイクの列がミュート表示(ミュートボタンが切り替わり、メーターの色が暗くなる)になっていないか、配信開始前に必ず確認します
  • 急に音が割れる:リミッターが入っていない、または、コンプレッサーのあとに入っていない可能性があります(④の記事参照)
  • 一部の音が配信に入っていない:OBSに「どの音声トラックにも割り当てられていない」という警告が出たら、編集 → オーディオの詳細プロパティ の「トラック」で、配信用のトラック(通常はトラック 1)にチェックが入っているか確認します

まとめ

  • 声のピークは -10〜-6dB 付近、BGMは声より15〜20dBくらい小さく(目安)
  • ゲーム音は一番うるさい場面で合わせる。SEは声より大きくしない
  • BGMはダッキングで話すときだけ下げることもできる
  • YouTubeでは大きすぎる音が自動で下げられることが多いので、音を大きくするより、バランスと音割れ対策を優先
  • 最後は録画して、ヘッドホンとスマホで聞き直す

次に読む

音が整ったら、配信の「場面」を作るシーンとオーバーレイの設定です。

→ OBS設定⑦:シーンとオーバーレイの作り方

参考

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