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VTuber配信の回線速度の目安は?上り速度の考え方と回線の選び方

配信で大事なのは下りではなく上りの速度です。YouTube・Twitchの公式の推奨ビットレートから必要な上り速度を出す方法と、回線の種類ごとの向き不向きを整理します。

配信の回線速度は、「下り(ダウンロード)」ではなく「上り(アップロード)」の速度で考えます。目安は「配信ソフトで設定するビットレートに、3割ほど余裕を足した上り速度が、配信する時間帯に安定して出ること」です。たとえば6Mbpsで配信するなら、上りが8Mbps以上あると安心です。

この記事では、YouTubeとTwitchの公式ヘルプに載っている推奨の数字から必要な上り速度を出す方法と、回線の種類ごとの向き不向きを整理します(2026年10月時点の内容です)。

先に結論:こういう人にはこれ

  • 自宅で毎週のように配信したい人:有線でつなげる固定の回線(光回線など)が向いています
  • 工事ができない・引っ越しが多い人:ホームルーターなど工事のいらない回線も選べますが、速度が場所や時間で変わりやすいので、契約前に上りの速度を確かめます
  • まず今の回線で始めたい人:速度テストで上りを測り、その範囲までビットレートを下げて配信すれば、回線を変えなくても始められることがあります

回線の契約は金額が大きく、ふつうは成人の名義での申し込みになります。中学生・高校生の方は、家族と相談して決めてください。

なぜ「上り」が大事なのか

配信は、自分のPCで作った映像と音声を、YouTubeやTwitchのサーバーへ送り続ける作業です。送る向きの速さが「上り」なので、動画を見る時に効く「下り」がどれだけ速くても、上りが足りないと映像がカクついたり止まったりします。

OBSの公式のトラブル対処ページでは、フレームのドロップ(映像のコマ落ち)は「サーバーへの接続が安定していないか、設定したビットレートに追いつけていない」ことを意味すると説明されています。回線を選ぶ時は、上りの速さと、安定しているかの2つを見ます。

必要な上り速度の出し方

1. 配信の画質を決める

まず、どの解像度とフレームレートで配信するかを決めます。YouTubeとTwitchのヘルプにある推奨のビットレートは次のとおりです(YouTubeはH.264の場合)。

画質 YouTubeの推奨 YouTubeの最小 Twitchの推奨
720p・30fps 8Mbps 3Mbps 3,000kbps(3Mbps)
720p・60fps 8Mbps 3Mbps 4,500kbps(4.5Mbps)
1080p・30fps 14Mbps 5Mbps 4,500kbps(4.5Mbps)
1080p・60fps 17Mbps 6Mbps 6,000kbps(6Mbps)

YouTubeはAV1やH.265(HEVC)を使うと、同じ画質でも推奨の数字が下がります(1080p・30fpsなら推奨10Mbps)。

2. 余裕を足す

Twitchのよくある質問では、上りの速度は「設定したビットレート+30%」あるのが望ましいとされ、6Mbpsで配信するなら少なくとも8Mbpsの上りが要る例が挙がっています。OBSの公式ページでは、ビットレートを上りの速度全体の75%にするのが出発点として示されています。

どちらも考え方は同じで、上りの速度をぎりぎりまで使わないことです。たとえば上りが10Mbpsなら、ビットレートは7〜7.5Mbpsくらいまでに抑えると安定しやすくなります。

3. 配信する時間帯に測る

YouTubeのヘルプでも、速度テストで上りのビットレートを確かめることがすすめられています。ブラウザの速度テストで「アップロード」の数字を、実際に配信する時間帯に何回か測ってください。家族が同時に動画を見たりファイルを送ったりしていると上りの余裕が減るため、Twitchのヘルプでも、ほかの機器が上りの帯域を使っていないか確かめるよう書かれています。

回線の種類ごとの比べ方

回線の種類 良い点 気になる点
光回線 有線でつなぎやすく、上りも安定しやすい 開通工事が要ることが多い。集合住宅は建物の設備で変わる
ケーブルテレビのネット テレビと一緒に契約できる プランによって上りが遅いことがあるので、上りの数字を確かめる
ホームルーター 工事がいらず、コンセントにつなぐだけ 携帯の電波を使うため、場所や時間で速度が変わりやすい
モバイルWi-Fi 外にも持ち出せる 長時間の配信では、データ量の上限や速度制限に当たりやすい
スマホのテザリング 今あるスマホですぐ試せる 電池の消耗とデータ量が大きく、毎回の配信には向かない

どの回線も、広告にある「最大◯Gbps」はベストエフォート(出せる場合の最大値)で、その速さが出ると約束されたものではありません。比べる時は、最大の数字より、自分の住んでいる場所で実際に出ている上りの速度を確かめます。データ量の上限や速度制限の条件はプランごとに違うので、契約前に各社の公式ページで確かめてください。

用途別のおすすめ

  • 雑談・歌枠を1080p・30fps程度で配信したい:上りが安定して10Mbps前後あれば、YouTubeの最小(5Mbps)を上回るビットレートを、余裕を残して設定できます
  • 動きの多いゲーム配信を1080p・60fpsでしたい:光回線のように、有線で安定してつなげる回線が向いています
  • 当面は回線を変えられない:720p・30fpsに下げる、OBSの詳細設定にある「混雑時にビットレートを自動で下げる機能(Dynamically change bitrate to manage congestion)」をオンにするなど、設定で合わせます。OBSの公式ページでは、この機能はコマ落ちさせる代わりにビットレートを下げて対応すると説明されています

よくある失敗

  • 下りの速さだけを見て契約する:配信に効くのは上りです。上りの数字も必ず見ます
  • Wi-Fiのまま配信する:OBSの公式ページでは、配信には有線接続がすすめられています。PCとルーターはLANケーブルでつなぐのが基本です
  • ビットレートを上げすぎる:画質を上げようとして上りの限界まで使うと、かえって止まりやすくなります。Twitchのガイドラインでも、画質より配信の安定を優先するよう書かれています
  • 勧誘の電話でその場で契約する:光回線などには、契約書面を受け取った日を含めて8日間は事業者の合意なしに解約できる「初期契約解除制度」があります(総務省のガイドラインより)。困った時は消費生活センターに相談できます

OBSでビットレートを入れる場所は、OBS設定①:インストールと最初の設定でまとめています。

まとめ

配信の回線速度は、上りの速度で考えます。YouTubeやTwitchの推奨ビットレートを見て配信の画質を決め、そこに3割ほど余裕を足した上り速度が、配信する時間帯に安定して出るかを確かめてください。回線を選ぶ時は「最大◯Gbps」ではなく、上りの実際の速さと、有線でつなげるかを見ます。料金や条件は変わるので、契約の前に各社の公式ページで確かめてください。

参考